ジャングルや湿地でのサバイバルは、危険がいっぱいです。
その危険の中でも「塹壕足炎」は、湿地やジャングルにおいて命を落とす大きな原因のひとつと言えるでしょう。
サバイバルのスペシャリストであるベア・グリルスも、アメリカの湿地で塹壕足炎を警戒していました。
ジャングルや湿地の環境に危険が潜む
ジャングルや湿地地帯は空気中の湿度が高いだけでなく、土壌が多くの水分を含んでいます。
そのため、汗で蒸れて濡れたり、地面の泥や水が靴やブーツ内がびしょ濡れになることが多いです。
サバイバル環境では、靴を履き替えることは出来ず、足が濡れたまま長時間過ごすしかありません。
しかし、足が不衛生な水に浸かり続けることで、塹壕足炎を引き起こす危険があるので注意しましょう。
塹壕足炎とは?
「塹壕足炎」は、寒冷・湿潤・不衛生な環境に足が長時間さらされることで引き起こされる、足の疾病です。
第一次世界大戦における長時間の塹壕戦によって、兵士の間で蔓延したことから「塹壕足炎」と呼ばれています。

塹壕足炎の症状と危険性

主な症状は以下の通りです。
- 血液供給低下により青白く湿り、腫れて冷たくなる
- 皮膚が温度変化や接触に敏感になって痛みを感じる
- 靴ずれによる水疱や創傷から、破傷風などの感染症に感染する
- 壊死・壊疽を引き起こす
塹壕足炎の症状が進行してしまうと、歩行は不可能になってしまいます。
サバイバルにおいて歩行が不可能になることは、死に直結することは想像が難しくないでしょう。
そのため、絶対に「塹壕足炎」に罹ってはいけません。
ジャングルや湿地だけでなく、長時間の山林のフィールドワークでも「塹壕足炎」のリスクがあるので注意しましょう。
塹壕足炎の治し方と対処方法
もし、軽度の塹壕足炎になってしまったときのために、治療と対処の方法を覚えておきましょう。
重度に進行してしまった塹壕足炎は、自力での治療は不可能です。諦めましょう。
軽度の場合は、頻繁に靴下を清潔なものに替え、患部にベビーパウダーをたっぷり使いましょう。
できるだけ靴と靴下を脱いでおき、しっかりと足を洗った後に乾かして、空気によく晒すために足を持ち上げると良いです。
映画「ジャングル」では、「清潔にしたうえで、足を優しく温めて乾燥させる」「足を挙上する」といった方法で対処・治療を行っていました。


塹壕足炎の予防・対策方法
ジャングルや湿地でのサバイバルを想定し、足を塹壕足炎から守る方法を学んでおきましょう。
疾病から足を守るために、足を不潔で濡れたままにしない



予防対策として、乾燥・保温・清潔が重要です。
足を乾かすことを優先する
身を休める時間があるときは、靴と靴下を脱いで足を清潔にし、しっかりと乾かすことを最優先にしましょう。
某ベアさんも、シェルターと火を確保後に、「足を乾かすことを最優先する」と話していました。
ジャングルや湿地、山林では靴の中が濡れたままになりやすいので、足を乾かすことは忘れないようにしましょう。
通気性の高い靴やジャングルブーツを履く
ジャングルでは、通気性を優先した靴やブーツを履く必要があります。
おすすめは、高温多湿の状況下で運用されることを想定して作られた「ジャングルブーツ」です。
安価で購入できるものなら、アメリカのミリタリーメーカー「ROTHCO(ロスコ)」のジャングルブーツがおすすめです。
ブーツは足首の保護に加えて、虫や異物の侵入を防ぐことができます。
ジャングルブーツの特徴は、通気性と水抜き用の穴があることで、中が水浸しになったままにならないことです。



重要なことは、靴の内部が速やかに乾くことです。
替えの靴下を用意する
ジャングルは高温多湿な環境のため、靴下はすぐ蒸れたり、水浸しになってしまいます。
塹壕足炎を防ぐために替えの靴下を用意しておき、清潔で乾いた靴下を履くことを心がけましょう。
クッション性が高く、通気性や速乾性が高い靴下を選ぶ必要性があります。
ダーンタフの靴下はお値段が高めですが、生涯補償で全天候対応の高性能タクティカルソックスです。
これ以外にも、靴擦れを防止するために二重構造になっている靴下を履くのもおすすめします。
まとめ
- 靴・ブーツ内の蒸れや水浸は、足の疾病(塹壕足炎・靴擦れ)の原因になるので注意が必要
- ジャングル・湿地での休憩時には足を乾かすのを最優先する
- 「通気性が高い履物」や「替えの靴下」を用意しておくことで、生存率が上がる



ジャングルでは、足を絶対に乾かす!



これを覚えておけば、生き残れる確率UPです!


コメント